メムリ(MEMRI) - 中東報道研究機関 調査および分析シリーズ
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THE MIDDLE EAST MEDIA RESEARCH INSTITUTE

調査および分析シリーズ


 
Inquiry and Analysis Series No 1322 Jul/12/2017

カタール危機:サウジ・スンニ派対イラン・抵抗枢軸の紛争エスカレートは米の一貫しない二面性政策に起因―
イランの拡張政策に妥協しイラン理解を追求するトランプ政権

A・サヴィヨン、イガル・カルモン*

はじめに

最近、サウジアラビア・スンニ派枢軸とイラン・抵抗枢軸の間に、紛争/対立関係の先鋭化が顕著になってきた。この先鋭化は、地域勢力のみならず、アメリカとロシアもかかわっている。両陣営は、アメリカを味方につけようと張り合っているが、当のアメリカは現段階でイランとの理解を深めようとして接触している。そのイランは、イラン側情報筋によると、アメリカと何度も秘密裡に接触し、交渉しており、アメリカがイランの勢力拡張と折り合いをつけようとしている。この一連の展開が、中東に新しい状況を形成し、力関係を変えつつある。目下進行中のカタール危機は、スンニ対シーア/サウジ対イランの地政学的闘争の新しい一様相であり、アメリカ政府の政策の結果である。周知の通り、アメリカの政治の流れが二つある。一つは、トランプ大統領とそのアドバイザー達で、サウジアラビアとスンニ派枢軸を支持する。あとひとつは、ティラーソン国務長官とマティス国防長官を中心とする派で、カタールに同情し、オバマ時代の親イラン体制の維持を求める。

本論は、上記状況展開と今後の動向を検討するものである。

サウジアラビア対イラン闘争の現状

トランプ大統領の就任以来、生起した状況は、次の通りである。

●サウジは、5月20−21日開催のリヤド首脳会議で、サウジ主導による反イランのスンニ派ブロックを形成すると同時に、アメリカをこのブロックへ組みこもうとしたが、こちらはうまくいかなかった。前のオバマ政権はイランを支持しサウジをシーア派イランとのバランスをとった関係≠ヨ組みこみ、イスラム革命の輸出≠フ一環としてのイランの拡張を受入れた経緯がある。

●イランは、まだ残っている制裁(テロリズム及び人権侵害に関する)の解除を求め、アメリカとの交渉を目的とする外交攻勢にでている。イラン側要人の声明から判断すると、トランプ政権とイランの秘密交渉は既に進行中である(後述)。ほかにもこれを示唆する動きがある。

例えば、

※2017年2月28日、イラン議会の国家安全保障委員会委員カドウシ(Javad karimi Qadousi)が、ザリフ外相のティラーソン国務長官宛書簡を明らかにした。それによると外相は次の4点を要請している。第1、アメリカ政府はJCPOA(包括的共同行動計画) を廃棄しないこと。第2、国務省はJCPOA担当の特別代表を任命すること。第3、イランの交渉団と良い関係にあり交渉経緯をよく知るケリー前国務長官を、その特別代表にすること。第4、二国間の秘密交渉チャンネルを設け、秘密交渉をイスタンブールで行うこと※1。

※2017年5月29日、イラン議会前議員ナバビアン(Mahmoud Nabavian)が、アメリカの動きについて、次のように指摘した。第1、アメリカはFATF(マネーロンダリングに関する財務行動タスクフォース)の任務を履行したが、イランとの銀行業務関係については、IRGC(イスラム革命防衛隊)クードス隊指揮官ソレイマニ(Qassem Soleimani)を含む幹部達をアメリカへ引き渡すことを条件とする。第2、ザリフ外相は、アメリカ側との接触のなかで、そのようにする旨約束した。ちなみにナバビアンは、JCPOA検討特別委員会のメンバーで、2017年5月のイランの大統領選では、ロハニの対抗馬ライシ(Ebrahim Raisi)候補の選挙本部メンバーであった※2。

※ナバビアンのリークした情報は、複数のイラン側要人がアメリカはIRGCに関わる要求を撤回しなければならないと述べたことで、立証される。例えば政権側の新聞Kayhanは、2017年6月28日付論説で、「西側はイランの政府と人民に対し、新しい脅威に遭遇することなく、世界との関係で利益を手にしたいと思うなら、IRGCから距離をおかなければならない≠ニのメッセージを送りたいのである」と書いた。その前の週の2017年6月20日には、論説で、「アメリカがIRGCをテロ組織のリストへ入れ、IRGCの経済能力を制裁で傷つけるならば、この地域は、アメリカとその同盟者にとって安全ではなくなる」と威嚇、「IRGCの(シリアに対する―2017年6月18日の)ミサイル攻撃は、アメリカとそのヨーロッパ及び地域友邦に対する明確なメッセージである。この地域がイランの経済及び通商活動にとって安全でないのなら、イランのあからさまな敵一西側、アラブそしてヘブライ人―にとっても安全ではなく、危険な状態で生じる代償は、イランの敵にも押しつけなければならぬということである」と主張した※3。

公益判別会議書記長でIRGC前司令官レザイ(Mohsen Rezai)は、アメリカがイランの要求に直面していると主張した。それによると、「IRGCはイラン人民の名誉を守っているのであり、それに制裁を加えることなどあり得ない。アメリカ人が、力を誇示する対象としてイランを選んだとしたら、間違っている。アメリカは後悔のほぞを噛む」と主張した※4。同時にイランの要人達も、IS(イスラム国)と戦うIRGCの役割を考えれば、アメリカが反IRGC要求を撤回しなければならぬのは自明の理、と強調している。

※2017年5月29日、ティラーソンとザリフの対話について聞かれたイラン外務省スポークスマンのカッセミ(Bahram Qassemi)は、「まだ計画はないし、決まってもいない。しかし、外交は幅があるし、明日何が起きてもおかしくない」と言った※5。

※2017年6月25日付Kayhanはロハニ政府に対し、「IRGC発射ミサイルのメッセージは、(西側が)しっかりと受けとめたので、(ロハニ政府が)うろたえて(アメリカとの)交渉のテーブルにつく必要はない。今後は(イランの)軍事力を信じ、堂々と振舞えばよいのである」と提言した※6。

●2017年6月初旬、サウジ・湾岸アラブが合同して(アラブ首長国連邦、バーレン、エジプト及びスンニ派諸国)、カタール排除の動きにでた。カタール危機の発生理由については、後述。

●軍事上アラブの動きは二つある。陸上そしてミサイル関連である。

陸上の動き。イランの最高指導者ハメネイが戦略行動≠ニ呼び、クードス隊指揮官ソレイマニ(Qassem Soleimani)が指揮した件。イランがコントロールするイラク及びシリア民兵をイラク、シリア国境地帯へ動員し、イランの影響圏をテヘランから地中海まで延長した。時期的には、アメリカがアルタナフ地区へ押された時に重なる。アメリカは包囲された形になっている。次を参照:MEMRI Inquiry and Analysis No. 1320, Resistance Axis Forces Directly Threaten U.S.: We Are On The Brink Of War On Syria-Iraq Border; The U.S. Will Pay Dearly If It Acts Against Us In Syria, June 14, 2017.

●ミサイル関連の動き。シリア内のISをターゲットにして、中距離ミサイル6発を発射した件。イラン側要人によると、ミサイルはアメリカに向けて発射された(アメリカに平手打ちをくらわせた≠ニ称された)、アメリカ上院がミサイル計画について対イラン追加制裁を通した翌日に、発射しており、トランプ政権に対する戦略的動きという※7。このメッセージは、米イラン秘密交渉の枠で示した軍事的圧力であり、IRGCをテロ組織のリストへ加えようとするアメリカの意図、に対する警告と考えられる。

この二つの軍事的動きに加えて、イランはアメリカの権益とヨーロッパに対する威嚇もやった。2017年6月25日付Kayhanは、次のように主張している。

「アメリカは、少しでも間違いを犯せば、世界中のアメリカの権益が傷つき、テルアヴィヴとハイファが灰燼に帰すことを理解したのである。アメリカ人は、この平手打は、イラン国家の力をほんの少し行使しただけであることを、知らねばならない。アメリカ人は…このセジル及びシャハブ型ミサイルが2トンの爆薬を搭載し2,000−5,000qの射程を有することを、よく知っている…このミサイルが占領下パレスチナ全域のみならず、ヨーロッパの一部も射程圏にするのである…(イランの国内諸派は)イランが数発のミサイルを発射するだけで、欧米の世界権益をおびやかすことができると、充分に認識するに至った」。

2017年6月19日、イラン軍参謀次長ポウルデスタン(Mohammad Reza Pourdestan)も、イランの強力なミサイル打撃力に触れ、「我々の指先は引金にかかり、我々の努力目標と価値観を守るため、いつでも進軍できる態勢にある。世界はこれを頭に入れておかなければならない…我々が守るのは、イランの地理的な境界だけではない。我々の行動分野に脅威を及ばす地は、全域その対象となる」と言った※8。

ここで強調しておかなければならないが、アメリカとイランが衝突しそうな状況は、アメリカの施策―この地域におけるイランの拡張主義を阻止する政策―に起因するのではない。アメリカ軍の位置がこの拡張を一部阻止してはいるが、これはアメリカの意図によるのではない。これは、前述したように陸上に回廊をつくろうとするイランの戦略的動きに、起因しているのである。

この時期に何故カタール危機が起きたのか

ここではっきり指摘しておく必要があるが、サウジのイニシアチブは―反イランのスンニ陣営の形成とカタール孤立化―主として反テロリズムを目的として、提示された。つまり、イランの拡張主義を阻止する目的ではなかった。しかしながら、リヤド首脳会議の終りにだされた声明の特別事項第3項で、次のような指摘がある。

参加諸国首脳は、この地域のみならず世界の安全と安定を危険にさらしているイラン政権の作戦を拒否し、イラン政権のテロリズムと過激主義支持を非難する。諸国首脳は、イラン政権が敵対的態度をとり地域内諸国の国内問題に介入して、国際法と善隣関係(政策)をはなはだしく侵害している点に鑑みて、これを強く非難すると共に、それぞれの国内において、そして又共同手段によって、イランのこの行動を阻止し、イランの破壊的活動に断固として対処することを、ここに表明する。諸国首脳は、イランの弾道ミサイル開発計画に内在する危険性と、外交関係に関するウィーン協定(1961年)の侵害を、強調する※9。

同じようにスンニ派陣営は、カタールに対し一連の要求をつきつけた。それには、「イランとの外交関係を断絶し、外交機関を閉鎖せよ。イランの革命防衛隊々員をカタールから追放し、イランとの合同軍事協力を中止せよ。イランとは、アメリカと国際社会の制裁に従った通商、取引にとどめよ」とある※10。

サウジ国防相サルマン(Muhammad bin Salman)が、リヤド首脳会議の前Al-ThamnaとMBCTVの長時間に及ぶインタビュー(2017年5月1日)で、イランと合意に達するのは不可能と明言した点に、注目すべきである。その理由として国防相は、「イラン政権は、全ムスリム世界の支配をめざすイデオロギーに立脚し、シーア派(12イマム派)の拡散を狙っている」、「ロシア、シリア、イエメンとは、権益をベースとして合意に達することが可能であるが、このイデオロギーに踏みとどまっている限り、イランとは不可能である。このような政権とは共通点がない。この過激派指導者達は、イランの拡張政策を推進してきた。もう終りである」、「我々は傷つけられた。しかしもう二度と傷つけられることはない。我々がイラン政権の中心的ターゲットになっていることは、判っている。彼等は、ムスリムが祈りを捧げる方向、即ちメッカに到達するつもりだ。我々が、サウジアラビア国内で戦闘が始まる迄手を拱いていることはない。我々は、イラン国内で戦闘が始まるように行動する」と述べた※11。

2017年5月6日フランスで、サウジの外相アル・ジュベイル(‘Adell Al-Jbeir)はインタビューに応えて、次のように述べている。

「数年前サウジアラビアとカタールが調印した合意文書がある。それによると、カタールはテロ集団の支援から手をひく、他国に対する敵視煽動をしない、敵意をむきだしにするメディアを支援しない、そして地域諸国の安定を傷つけない、ことになっている。カタールはその責務を守らなかったので、外交断絶に至った」、「不履行は一回だけのことではなく、それが積み重なったので、断絶の決定になったのである」、「カタールは敵対的な煽動メディアを応援している」、「カタールをボイコットしている諸国はカタールやその市民を傷つける意図はないが、カタールは、我々かあちら側かを選択しなければならない」、「カタールは既に行きすぎてしまった」、「カタールは、ハマスやムスリム同胞団のような組織に対する資金援助をやめなければならない」、「今回とられた措置によって、カタールは打撃をうけた。政策変更を促すには充分な打撃である。我々は、カタール人が高い代償に耐えることを望まないと、確信する」と述べた。一方、イランに関しては、外相は「イランは世界一のテロ支援国である。近隣の国内問題に介入、過激派を支援し、アルカイダ等のテロ組織を国内にかくまっている」、「この37年の間に、イラン政権は他国の大使館を12以上も襲撃した。イランは、テロリスト用武器弾薬の生産では世界一の国である。おかげで何千何万という人命が失われた。イランの仕掛けた数々の事件は、この地域とその安全保障に重大な脅威となっている」、「イランは、この地域で起した事件とその結果に責任を負わなければならない」と述べ、「イランは外交官を暗殺し、国際法を侵害している。地域諸国の国内問題に介入し、過激派とテロ組織に対する支援の科で処罰されなければならない」と結んだ※12。

テロリズム問題が強調されたので、西側で混乱が生じた。カタールはテロ支援国とはみなされていなし、イランの抵抗枢軸に加わっているともみえないからである。しかし、これは現実ではない。

確かにカタールは、イランの抵抗枢軸の構成員ではない。自力で独立した地位を確立した。つまり、湾岸協力機構(GCC)、アラブ・イスラム世界そして西側における地位である。資金力とアルジャジーラTVのおかげである。しかしカタールは、王制及び世俗いずれもアラブ諸政権打倒を永年画策し、アラブの春という革命でもそうであった。名目上抵抗枢軸に属してはいないものの、現実には、抵抗枢軸の支援に手を貸しているのである。サウジがイランを前にしてスンニ派の体制固めに努めているが、それに対する強硬な抵抗の中枢にいるのが、カタールである。

リヤド首脳会議をうけて、カタールはサウジ政策にあからさまに反対する態度をとっている。この態度を逆手にとった形で、サウジはカタールと正面から衝突できるようになったが、前以てこの手順が準備されていたのかも知れない。2014年の紛争では、妥協というあいまいな形で終っているのである※13。

サウジ、スンニの対カタール行動は、アメリカの態度を暴露した。アメリカはカタールの反米活動を長年無視してきた。MEMRIは、国営テレビのアルジャジーラTVの放送を通して、カタールのアラブ・イスラム過激化活動と、中東及び西側におけるテロ組織支援行動に関する情報を沢山集めた。この情報は別の記事で紹介する。

例をひとつあげると、9/11の2ヶ月前に放映された番組(2001年7月10日付)がある。反米活動を含むオサマ・ビンラーディンの行動を賛美、奨励し、アメリカと西側をターゲットにするビンラーディンの活動を支援するようアラブ世界に公然と呼びかけた。ムスリム世界向けのビンラーディンのメッセージや演説は、カタールのアルジャジーラTVが伝達手段になっていた。次を参照:MEMRI Special Dispatch No. 319, Terror in America (30) Retrospective: A bin Laden Special on Al-Jazeera Two Months Before September 11, December 24, 2001;次のアラビア語番組も参照:Bin Laden, the Arab Despair, and the American Fear, July 10, 2001).

アルジャジーラTV記者アロウニ(Toyseer `Alouni)は、スペインとシリアの二重国籍者であるが、2004年スペインで7年の実刑判決をうけた。アルカイダに対する送金係になっていたのである。2001年以降アフガニスタン戦争をカバーし、2001年10月ビンラーディンとインタビューした。2005年に刑務所送りとなったが、健康状態を理由に2006年に自宅監禁となった。2012年に刑期を終えて、カタールに戻っている。例えば次を参照:

MEMRI TV Clip No. 869, Al-Qaeda's Internet News Broadcast Expresses Solidarity with Al-Jazeera Reporter Tayseer 'Alouni Who Was Sentenced to Seven Years in Jail by a "Crusader Infidel Spanish Court", September 28, 2005, アロウニがアルカイダから分離したヌスラ(Jabhat Al-Nusra)とインタビューした内容は次を参照:, MEMRI TV Clip No 4089, In Wide-Ranging Interview, Jabhat Al-Nusra Commander Al-Joulani Discusses Jihad in Syria, Declares: Our Conflict with ISIS Has Been Resolved, January 1, 2014).

もうひとつ例をあげると、レバノンはヒズボラのテロリストであるアル・クンタール(Samir Al-Quntar)が、イスラエルの刑務所から釈放された後、本人の誕生パーティを盛大に催したのが、アルジャジーラTVであった。巨大なケーキが飾られ、バンドも出演し、花火も打上げられた。本人は、1979年にイスラエルのナタニアで事件を起し、少女を含む家族を殺したテロ犯であった。次を参照:MEMRI TV Clip No. 1818, Al-Jazeera TV Throws A Birthday Party For Released Lebanese Terrorist Samir Al-Quntar, July 18, 2008.

カタールはアルジャジーラとその政策を通して、タリバンの活動を支持し、ムスリム同胞団の活動を支援してきた。後者の指導者のひとりアル・カラダウィ(Sheikh Yousef Al-Qaradhawi)に、アラブ世界でよく知られるプライムタイムの番組「シャリーアと命」を提供したのは、アルジャジーラである。このメディアは、シシ大将がエジプトの大統領に就任した後、ムスリム同胞団の破壊活動を支援している。

2003年にアメリカがイラクに進攻した後アルジャジーラが反米放送をやったことも、指摘しておかなければならない。それは何年も続いたのである。

カタールは、アルジャジーラを使ってアラブ/ ムスリム世界の過激化をはかってきたが、アメリカの歴代政権は、これに目をつぶってきた。カタールがアメリカにウディド空軍基地を提供しているからである。その基地にCENTCOM(中央軍)がある。アメリカの政府及び議会は、カタールが米軍のプレゼンスを必要としていることに、全然気付いていない。現在もそうである。隣国の攻撃を避けるためで、アメリカがカタールを必要とする以上に、カタールは米軍のプレゼンスを必要とするのである。ところがアメリカは、カタールの反米政策、アルジャジーラを介したアラブ/ ムスリム世界の過激化をやめるように要求したことがない。カタールに空軍基地をおき同時にカタールの反米活動に目をつぶっているのである。

アメリカがカタールの過激化煽動とテロ支持に目をつぶる姿勢は、今日まで続いている。カタール防衛におけるティラーソン国務長官の一貫した姿勢が、如実に物語る。例えば国務省のノーアート(Heather Nauert)スポークスパーソンは、6月20日にカタール側に立ちサウジの動きを疑問視した。更にティラーソン自身が、カタールに対するスンニ派の要求のなかには「カタールにはのめない極めてむずかしいもの」があると言った。あたかもカタール政府のスポークスマンのような発言である※14。

今回の危機に対するアメリカ政府の矛盾した政策は、イランとその抵抗枢軸を利するばかりで、サウジ・スンニ派陣営においてアメリカが堂々と振舞えない状況をもたらしている。

これまで、カタールは欧米に対する投資と購入キャンペーンという手法で、政治的立場を固めてきた。有名なサッカーチームの購入といったやり方で、世論にインパクトを与え、アルジャジーラの姉妹局をイギリスに開設して、アルジャジーラのファンを増やす。つまり説得力をつける。それで何となく親西側的印象を相手にもたせるようになった。裏を返せば、カタールのイメージはテロと過激主義の犠牲になる国であり、欧米がまず応援にかけつけて然るべき国、である。一方サウジとスンニ派陣営は、欧米の支援がない状態にある―数百億ドルのアメリカ製兵器の調達は、サウジ支援のためとは考えられず、アメリカ経済を支援するため、としか考えられない。トランプ大統領のサウジ訪問はそのためであり、サウジの対イラン政策の支持表明を目的とするのではない―サウジとスンニ派陣営は、万やむを得ず単独で行動しなければならない。トランプ自身リヤド演説でも次のように言っている。

「ムスリム多数派諸国は、過激化に対する戦いで先頭をきらねばならない。私は、強力な指導力発揮でサルマン国王に感謝したい…アメリカは―権益の共有と共通の安全保障のうえで―あなた方と共にある。しかし、中東諸国は、アメリカのパワーが自分に代ってこの敵を撃破するなどと、悠長に待っていることはできない。中東諸国は、自分自身のために

自分の子供のために、自分の未来は自分で決めなければならない。それは二つの未来のどれを選ぶかである。そしてそれは、あなたに代ってアメリカができる選択ではない。

良き未来は、あなた方国々がテロリストと過激派を駆逐して初めて、開けてくる。駆逐せよ、彼等を追い出せ。あなた方の礼拝の地から叩き出せ。あなた方の社会から追い出せ。あなた方の聖所から叩き出せ。そしてこの地から駆逐せよ…ムスリム諸国は、テロリズムを撃破し、そのよこしまなイデオロギーを忘却の淵に叩き込みたいのであれば、自ら進んで行動の重荷を背負わなければならない。

この共同作業でまずやるべきことは、悪の歩兵を領内に一歩も入れてはならぬことである。この地域のすべての国は、テロリストに隠れ家、聖域を与えないという絶対的責務がある…」※15。

米・イラン関係の発展

イランの大統領選挙前の2017年5月でも、イラン側は、アメリカの現実の立場が反イラン声明と合致していないことを認識できた。例えば2017年4月、アメリカ政府は、イタリア開催のG7協議でだされた声明で、JCPOAを支持したし、上院の反イラン立法化を遅らせた。もっとある。次を参照:MEMRI Inquiry and Analysis No. 1314, Iran Tests The Trump Administration, May 8, 2017).

アメリカの共和党とその周辺では、「トランプ政権は、JCPOAの存在とは折合わなければならないが、イラン側拡張主義の阻止努力はする」という認識がひろがっている。しかし現実は違う。政権は本件についても、降参した。2017年5月、ロシアとイランの要求にも屈した。ロシアは、シリアに四つの脱エスカレーション地帯をつくる計画をだし、その保証勢力≠ニしてイラン軍をシリアに入れる、と主張した。これはイランの拡張を合法化することになるが、アメリカの政権はこれを認めたのである。

シリア政府とその友邦であるイラン及びロシアが、シリア東部の砂漠地帯で過激派と戦っていることに関して、6月下旬、有志連合連スポークスマンの米陸軍ライアン・ディロン大佐は、アメリカは全然問題ない≠ニバグダッドから報じた。この発言は、アメリカがシリアにおけるイランの軍事的拡張主義と折り合い、これを合法化したことを意味する※16。

イエメン問題に関しても同じである。2017年4月のサウジ訪問時、アメリカのマティス国防長官は、イエメン紛争は国連で解決すべきであると言った―これは、本件に関するイランの立場である※17。

このような一連の仕草がイラン政権を勇気づけている。今年5月そして特にリヤド首脳会議の後、イランはトランプ政権と交渉の意志を示した※18。大統領に再選される前のテレビ討論で(2017年5月12日)、ロハニ大統領は、「我々は4年の(私の)任期中に、核制裁を解除した。これから私は、残る制裁を断固として解除し、イラン国民の名誉とイランの権益の回復を、ここに宣言する」と言った※19。

5月21日、リヤド首脳会議が開催中であったが、ザリフ外相は、ロンドン発行紙Al-Arabi Al-Jadidのインタビューで、イランは条件付でアメリカと交渉する用意があると述べた。その条件とは「アメリカがサウジアラビアに反対措置をとること」であり、「イランは、テロリズムと過激主義と戦い、シリアに平和を回復する課題において、地域及び外部(アメリカ)勢力と協力する用意がある」と言った※20。

5月22日、大統領再選時の記者会見で、ロハニは「残る制裁に関しては、イラン国家がこれを求め、さまざまな機構の間でコンセンサスが生まれ、最高指導者(ハメネイ)が本件を指導するのであれば、我々は指導者に従がい、これを貫徹する。大変難しい仕事ではあるが、遂行可能である」と述べた※21。

2017年5月30日、外交誌Iran Diplomacyのインタビューで、ザリフが繰返しアメリカとの交渉に触れ、「いつでも外交手段で残る制裁の解除が可能である。これには(米イ間の)諸問題の話合いを伴なう。2015年に最高指導者は、反対側のアメリカが真剣に交渉し、結果をだし、その結果を実行するかどうかが、核問題の交渉が試金石になると言われた。実際のところアメリカは、良い印象を与えていない。しかし外交を以てすれば、充分可能性はある。我々は制裁を解除し、イランが望むのであれば、イランの名誉、国益、原理原則を維持したうえで、解除可能である」と前と同じことを繰返し述べた※22。

6月4日、イスラム革命の祖ホメイニの命日にあたり、ハメネイ最高指導者は、アメリカとの交渉をチャレンジ≠ニ称し、その交渉許可を与え、強者の立場で賢明に交渉せよと指示した。そして、交渉は、リヤドにおける米・サウジ枢軸の強化に対処するものとし、次のように述べた。

「イラン国家が経験したことに鑑みれば、アメリカ人を本当に信用することはできない…言訳口調で、チャレンジ(交渉)には、コストがかかるという者を、私は批判する。確かにチャレンジには代償を払わなければならない。しかし妥協は余りにも代償が大きい。サウジがその例である。サウジは確かにイニシアチブをとったが、アメリカの願望と目的の実現化に、国民の金を数百億ドルも払う破目になった。大サタンとの妥協の代償がこれである。チャレンジ(対米交渉のこと)するにも、確信と革命の論理を以て臨むのであれば、(サウジがやった妥協よりも)代償はずっと小さくて済む」※23。

翌6月5日、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、エジプト、バーレンが、カタールとの外交断絶を発表した。特にこの時期カタール孤立化の挙にでたサウジ・湾岸諸国の動きには、アメリカの対イラン政策にみられる二面性が背景としてある。このアメリカの立場は、リヤド首脳会議で自白のもとにさらされた。サウジは、この首脳会議をアメリカの支援を得て、反イラン糾合の場にしようと考えた。サウジが、反イランのサウジ・米共同戦線の形成を試みている時、アメリカのティラーソン国務長官は、メディアに対するブリーフィングで、サウジ側の同僚を傍にして、アメリカは将来イランに電話する選択肢を棄ててはいないと言った。この状況では仕方がない。サウジがイニシアチィブをとって、反カタールのスンニ・アラブ核をつくった。この動きにアメリカの支援を得たので、形成したのではない。全く反対である。トランプ大統領の訪問にも拘わらず、サウジはアメリカの確固とした支持がないのを痛感して、サウジはカタール孤立化によって、イラン及び抵抗枢軸との紛争に、アメリカと全スンニ・ムスリム世界を糾合する拳にでたのである。

2017年6月12日、断食後の宴(イフタール)に政権の機構の長と幹部が集まり、最高指導者ハメネイが話をした。対米交渉の進め方に関する政府の指針を繰り返したのである。彼は交渉に枠も設けた。この地域におけるイランの拡張云々については話をしない。テロリズムとイランにおける人権に関する制裁の解除のみを話題にせよとし、次のように強調した。

「外国人が己の関心事を我々に強要することを許してはならない…外国敵及びその分子との明確な距離を、イラン内で設定しなければならない…我々は敵を信用してはならない…我々は(核交渉で)敵を信用することはできない。アメリカ人に口実を与えないにせよ。口実自体が尾を引き害を及ぼす。外国人との交渉では、非常に注意しなければならない。敵を信用しているような口調は絶対いけない。後で困る。イラン内そして外国人に悪影響を及ぼす…鉄面皮な敵が厚かましく向ってくる時、その敵はそれに押された者から妥協がでることを計算しているのであり、一段と厚かましくなる…。

アメリカがIRGCとクードス隊を憎悪するのは、当然だ。イランの力を排除したいからである。そこでアメリカは、IRGCが存在しない、民兵隊が介入しないような条件をつくろうとする。そしてこれをせよあれをやれと(イランに)指図しようとする。これに対して、イランの幹部達は、軍、IRGC、バシジ(民兵隊)を含む軍事力を強め、名誉心を高めなければならない…。

アメリカと解決できないことがある。アメリカの問題は我々の核エネルギーや我々の人権ではないからだ。アメリカの問題はイスラム革命の原理である…強奪する超大国は、イランをコントロールする力を失いたくない。しかしイランはそうはさせないのである…人権、テロリズム、不安定の問題は、イランを屈服させるための口実にすぎない…アメリカとの妥協があってはならない。

あいまいな声明をだしてはいない。あいまいな点に敵が乗じてくるからである。立場は明確に表明しなければならない。アメリカは、イランが悪(アメリカに死を≠フスローガン中止要求を指すものと思われる)に対する敵意を放棄することはないことを、知らなければならない※24。

結論

カタール危機は、スンニ派陣営におけるサウジ・カタール危機のような印象をつくりだした。これは誤解である。スンニ派陣営における紛争は、イラン及び抵抗枢軸との紛争である。

イランは、その声明のなかで、交渉願望の印象をつくりだした。対米欺瞞戦略である。交渉と外交で目的を達することができる、と信じこませるのである。かくしてアメリカは、イランの拡張主義にどのように対応すべきかで、躊躇する。そこがイランの狙いである。

米・イラン対話は、外交メッセージの発信と、そしてそのメッセージを補強する軍事的動きを伴なって続いていく。アメリカのシリア爆撃やイランのミサイル発射は、アメリカとイランが軍事対決を求めていることと受けとめてはならない。話は逆である。双方は圧力手段として、もっと大きい交渉をめざす動きの一環として、考えているのである。

イランはアメリカを困難なジレンマへ押しやった。ロシアが支援する抵抗枢軸及びイランとの戦争にまきこまれるのか、それともJCPOAと折り合い、イランが中東拡張を続けるのを見ながら、そのイランと交渉していくのかである。2017年6月14日、ハメネイのトップアドバイザーであるサファビ(Yahyah Rahim Safavi)が、「アメリカがイランと戦争したいのなら、覚悟しなければならない。中東の米軍基地はすべて危なくなる。そしてイランは、その国境から2,000q圏をミサイルで打撃できるのである」と言った※25。ここではっきりさせておくべきであるが。現段階でアメリカは、ロシア軍が支援するイラン軍と地上戦ができる用意がない。シリアにおけるスパイ活動の強化とか軍事力増強といった報道があるが、アメリカの政策が明確になったわけではない。

この紛争では、腰のすわった方(イラン) が目的を達し、紛争に余り関心がなく躊躇する側(アメリカ)を負かすであろう。そして、アメリカの友邦であるサウジとイスラエルが認識しているように、アメリカは、イラン撃破ではなくイランとの宥和へ傾くであろう。

この段階でアメリカは、前政権から引き継いだ状況を変え、それに伴なう代償を払う用意がない。アメリカは、イスラミストの過激行動とテロリズムにかかわっているカタールの役割に目をつぶり、シリアとイエメンの状況を無視し、イラクがイランの下役となり、イランが核とミサイルで武装するグローバルパワーになることにも、手を拱いている。

アメリカは、ロシアが支援するイランと対決しない。この現実を前にして、サウジとそのスンニ派友邦、そしてイスラエルは、シーア派・イランの挑戦を身を以て背負わなければならない。カタール危機は、シーア派・イラン・抵抗枢軸に対するサウジ・スンニ派陣営による慎重な行動の第一歩である。スンニの反イラン陣営に対して、アメリカを初めとする諸勢力があいまいな立場をとり続けるならば、サウジ/スンニ派陣営とイスラエルの更なる接近がみられるであろう。

*A・サヴィヨンはMEMRIのイラン調査プロジェクト長、Y・カルモンはMEMRI会長


[1] YJC, Iran, February 28, 2017.

[2] ISNA (Iran), May 29, 2017; Entekhab.ir (Iran), May 29, 2017.

[3] Kayhan (Iran), June 20, 2017.

[4] Tasnim (Iran), June 19, 2017.

[5] ISNA (Iran), May 29, 2017.

[6] Kayhan (Iran), June 25, 2017.

[7]  2017年6月18日、ミサイル発射数時間前公益判別会議書記長レザイ(Mohsen Rezai)がツィートし、「トランプ氏よ、我々は笑顔には笑顔で応え、平手打ちには平手打ちで返す。気をつけよ」と書いた。同じ日、イラン国軍参謀次長ジャファアリがIRGC及びイランのミサイル開発計画に関するアメリカ上院の制裁決議に触れ、ミサイル発射数時間前に、「アメリカが態度を変えなければイランは力づくで変えさせる」と言った。Fars, Iran, June 19, 2017. 同じ日イラン軍副司令官ジャーファリは、アメリカ上院のIRGC 及びイランのミサイル開発計画に関する制裁決議に関して言及し、ミサイル発射数時間前に警告を発して、アメリカが態度を変えなければイランが変えさせると言った。Tasnim, Iran, June 18, 2017.

[8] Tasnim, Iran, June 19, 2017.

[9] Al-Hayat (London), May 21, 2017.

[10] AP, June 23, 2017.

[11] Al-Riyadh (Saudi Arabia), May 2, 2017.

[12] Al-Arabiya (Saudi Arabia), June 6, 2017.

[13] カタールと湾岸諸国が、ムスリム同胞団とイランに対するカタールの外交政策をめぐって深刻な緊張関係になったのは、今回が最初ではない。2014年3月、サウジ、アラブ首長国連邦、バーレンと6ヶ月以上も揉めて、この3国は、カタールが責務を果していないとして、大使をカタールから呼び戻すと発表した。6ヶ月ほどして関係は修復された。カタールがGCC諸国政策に従って行動する旨約束したためと思われる。次を参照:MEMRI Inquiry and Analysis NO. 1075, Threatens To Break Up Gulf Cooperation Council, March 14, 2014 ). 及びMEMRI Inquiry and Analysis No. 1075, Unprecedented Tension Between Qatar And Saudi Arabia/UAE/Bahrain Threatens To Break Up Gulf Cooperation Council, March 14, 2014.

[14]  例えば、国務省スポークスパーソンのヘザー・ノーアーの発言(2017年6月20日)を参照。彼女は、次のように言った。「…制裁が始まって2週間以上たつが、カタール制裁の事由について湾岸諸国は詳細をまだ公表していない。時間がたてばたつ程、サウジと首長国連邦がとった行動について、疑問が高まる。現時点で我々が抱いている疑問は極めて基本的なことである。いわれるようにカタールがテロを本当に支持しているので、そうしたのか、それとも積年のうらみがあるのか、である。長官は、状況の観察、慎重な見究め作業を続ける決意である。同じメッセージを海外の外交機関に発信している」。State.gov/r/pa/prs/dpb/2017/06/272056.htm. 2017年6月25日のティラーソン声明も参照。長官は「カタールはバーレン、サウジアラビア及び首長国連邦が提示した一連の要請を慎重に検討している…カタールにとって受け入れがたい極めて難しい要求がいくつかあるが、解決へ至る対話の糸口になりそうな分野もある」と述べた。State.gov/secretary/remarks/2017/06/272157.htm.

[15] Edition.cnn.com/2017/05/21/politics/trump-saudi-speech-transcript/index.html, May 21, 2017.

[16] ABCnews.go.com, June 23, 2017.

[17]  2017年4月18日、マティスは「我々は我々の友邦、我々のパートナーと一緒に、本件を国連の仲介する交渉の場へ提出すべく働きかける」と述べた。Reuters, April 18, 2017.

[18]  ここで指摘しておかなければならないが、(穏健派と称される)ロハニ大統領と実務派は、イランの革命政権のために働いているのであり、その意を体してアメリカと交渉し、革命輸出政策を実行しているのである。西側では多くの者が、反体制派と考えているが、決してそうではない。イラン政権の二重詐欺―つまりイラン国民とアメリカ政府/西側の両方を手玉にとってだます―については、JCPOAがロハニ陣営のおかげで達成されたことを、銘記しておくべきである。ロハニは、国民ではなくあくまでも政権に奉仕しているのである。次を参照:MEMRI Inquiry and Analysis NO. 1317, Iran's Presidential Election And The Trump Administration's Emerging Shift Towards The Iranian Regime, June 2, 2017. イラン政権の二重詐欺については次を参照:MEMRI Inquiry and Analysis No. 1306, Iran Will Not Cancel The JCPOA – Because It Grants Iran Nuclear State Status And Is A Western Guarantee For The Regime's Survival, April 6, 2017 .

[19] ILNA.ir (Iran), May 12, 2017.

[20] Fars (Iran), May 21, 2017.

[21] President.ir (Iran), May 22, 2015.

[22] Irdiplomacy.ir, May 30, 2017.

[23] Farsi.khamenei.ir (Iran), June 4, 2017.

[24] Farsi.khamenei.ir (Iran), June 12, 2017.

[25] Fars (Iran), June 14, 2017.


 

 

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