メムリ(MEMRI) - 中東報道研究機関 緊急報告シリーズ
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THE MIDDLE EAST MEDIA RESEARCH INSTITUTE

緊急報告シリーズ


 
Special Dispatch Series No 6980 Jul/4/2017

ガザの緊張はパレスチナ人民の命をもてあそぶカタール、イラン、トルコの仕業
―湾岸諸国紙の主張―

2017年6月27日、ガザからのロケット攻撃に対応して、イスラエル空軍機が出動した。この事件の後湾岸諸国の新聞が、ハマスとそれを支援する国―カタール、イラン、トルコ―を非難した。この一連の記事は、湾岸域の緊張、サウジ,UAE, バーレン及びエジプトを中心とするカタール制裁を背景として、書かれている。イスラエルに対するハマスのロケット攻撃を非難し、パトロン役の3ヶ国のため、ガザの緊張をエスカレートさせている、と主張した。記事によると、このパトロン諸国は、湾岸危機に対する世界の注目をそらすため、無辜のパレスチナ人を危険にさらしているという。次に紹介するのは、この問題に関する記事2本である。

カタール、イラン、トルコは人民の血をもてあそびガザを取引材料にする―UEA

アラブ首長国連邦(UAE)日刊紙Al-Ittihadの編集長アル・ハマディ(Muhammad Al-Hamadi)は、次のように論じた。

「6月27日、アラブ諸国はいきなり叩き起こされ、ガザが爆撃されたことを知った。何故なのか。我々の知らぬ何か問題が起きたのか。イスラエルの攻撃をうけて、ガザのパレスチナ人はどうしているのか。第3次インティファダが勃発したのか。エルサレム解放の戦いが遂に始まったのか等々。さまざまな思いがかけめぐった。

(以上 のようなことは)何も起きなかった。起きたのは、パレスチナ人問題を商売にしている連中が、自分自身にトラブルを抱えている連中が、これまで使用して有効であった常套手段を使って、金づるのカタールを窮地から救おうとしただけのことであった。この手段は、アラブの目をカタールからそらし、敵イスラエルの攻撃にさらされるガザとその住民に向けさせるには良い方法、というわけである。

パレスチナその他の地域で示すカタールとその仲間の振舞いは、実に見下げ果てた行為である。政治的利益を手にするため、無辜の命と、ガザの幼い子供達の将来をもてあそんでいるのである。かなり前からパレスチナの大義をもてあそび、うまいことをしてきた諸国が、主にイラン、カタール、トルコである。しかし、そのコストは高くついた。殉教の名目で死亡し、負傷し障害者になった無辜のパレスチナ人が何百人いや何千人といる。それで彼等は何を得たのか、良き報酬を手にしたのか。アラブ・ムスリム諸国で支援キャンペーンが展開され、何百何千万ドルという金が集まった。しかし、惨事に見舞われたパレスチナ人には、僅かな金しか渡らなかった。いつものことであるが、(ガザ)住民が手にするのはパンくず、残りは忠実なパートナーであるハマスへ行く。

我々が、カタール制裁の初めから言ってきたように、ゲームは終りなのである。しかしカタールは聞く耳を持たぬようである。この見え見えの(悪しき)態度は、最早役に立たない。住民は、馬鹿ではない。もうだまされない。これまで住民は、イデオロギーの伝達チャンネルとして利用されてきた、アルジャジーラTVのプロパガンダを、信じていただろう。このチャンネルは或る種の目的に奉仕している。今日人々はアルジャジーラTVを見ておらず、その番組に影響されることない。これは、ほかのアラブ或いは外国のテレビに関しても言えることである。情報へのアクセスは極めて容易になっている。サイバースペースがこの情報新時代に開かれているのである。誰も事実について独占はできない。人々を欺くことはできない。6月27日にパレスチナ人が知ったのは、これである。自己の利益のためパレスチナ人を利用し、敵イスラエルとの新たな戦闘に引きずり込もうとする者がおり、そして、ムスリム同胞団とテロ集団の指導者をかくまうドーハ、イスタンブールその他の首都の五つ星のホテルで戦闘を計画する者がいることを、発見したのである。

ガザにいる我々の友人達は、(ガザ)回廊が爆撃されたわけではなく、ガザからロケットを打ちこんだことへの対応で、イスラエルがミサイルを2発々射しただけ、と我々に知らせてくれた。ボイコット下にあるカタールが爆撃≠ウれたことを、誰でも知っている。ロケットを発射し、ガザが打ち返される状況で、誰が得をするのか。判りきった話である」※1。

カタールとイランはハマスを支援し、そのハマスは人民を盾に使う―サウジ紙

サウジ日刊紙`Okazでは、アル・ザヒリ(Hani Al-Zahiri)が次のように主張した。

「我々の地域が政治ギャンブルの対象になって、何世紀にもなる。目下のところイランとカタールの両政権が、パレスチナ人の命と大義をもてあそび、ギャンブルの対象にしているところである。この両政権は、ムスリム同胞団のハマスを味方につけた。ハマスが合法的なパレスチナ指導部(PA)に叛旗をひるがえして、ガザを占領し、無辜の(ガザ)住民を、ハマス指導部を守る人間の盾にした時、あらゆる手段でそのハマスを支援したのである。

イスラエルは、ハマスの行動に対し、直接対応の措置をとる。今回イスラエルの空爆に直面したガザ回廊の状況は、ひとりの少女を誘拐したうえで、軍基地(の兵士)を挑発し、この少女を楯にして俺を撃てという男の状況と同じである。勿論誘拐男はハマス、誘拐された少女はガザとその無力な住民達のことである。でっぷり肥ったハマスの指導者達は、ドーハやテヘランに集まり、御馳走の並んだテーブルを囲んで談笑し、若者(戦闘員)を呼びつけて、ロケットと称する花火をイスラエルの(軍)哨所に向けて打ちこみ、パレスチナ人民に地獄の門を開いてやれ、と命じる。その後の段取りは知れたこと。イスラエルの反撃で、女子供や老人が死ぬ。するとハマスの幹部達が出て来て、衛星放送で非難し、パレスチナ人民に対する支援と金を要求する。そして元の安全な所へ戻って御馳走をパクつく。一方世界は、抵抗力のない人々の苦しみを目にする。

ハマスがパレスチナ人民を支配するようになってから起きたことは、人民の第二の敵が(イスラエルの次に)カタールとイランであることを示している。この両者は、純然たる自己の政治目的のためハマスという火口(ホクチ)を利用するのである…。一昨日(6月26日)カタールとその同盟者は、イスラエルの陣地を撃てとハマスに命じた。イスラエルにガザを攻撃させるためである。何故そんなことをするのか。理由ははっきりしている。カタールによる政治ギャンブルの一環で、湾岸諸国の(対カタール)ボイコットがゆるむようにしたいのである。テロ支援というドス黒い犯罪で国際(法廷)の弾効を求める声を、かわしたいのである。今日カタールは世界の注目をほかにそらしたいと願っている。そのためなら無抵抗の人民の血と命を犠牲にしても、構わない…。カタールとイランは、この事件を利用し、パレスチナ人に対し、如何にも同情するようなことを言うだろう。しかしガザの住民は、自分達が二つの共謀国(カタール、イラン)のくいものにされていることを、よく知っているのである※2。

※1 Al-Ittihad (UAE), June 28, 2017.  

※2 ‘Okaz (Saudi Arabia), June 28, 2017.


 

 

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